SUSE、Cephベースのソフトウェア定義ストレージ「SUSE Enterprise Storage 3」を発表
SUSEは6月6日(ドイツ時間)、ソフトウェア定義ストレージの最新版「SUSE Enterprise Storage 3」を発表した。オープンソースの分散ストレージ技術「Ceph」の最新版(Jewel)を採用した初のサポート付きの商用版となる。
SUSE Enterprise Storageは、オープンソースの分散オブジェクトストア・ファイルシステムCephを土台とするソフトウェア定義ストレージ。ストレージの需要に合わせて容易に拡張でき、アプリケーションに向けてオブジェクトストレージやブロックストレージを提供できる。
SUSE Enterprise Storage 3は、2015年11月に発表したバージョン2に続く最新版。Cephは5月に公開された最新版リリース「Jewel」(バージョン10系)を採用する。SUSEによると、Jewelに対応した商用のソフトウェア定義ストレージはSUSE Enterprise Storage 3が初という。
Cephの新機能として、POSIX準拠のCephファイルシステム(CephFS)が加わった。これを利用してブロックストレージ、オブジェクトストレージ、ファイルストレージに一元的にアクセスできる。また、マルチサイトの複製機能が加わり、非同期のActive/Activeマルチクラスタ環境を実現でき、災害復旧対策を講じることができる。
このほか、openATTICベースの高度なGUI管理ツールにより、管理やオーケストレーションを簡素化できるという。
SUSEは最新版の発表に合わせて、米Hewlett Packard Enterprise(HPE)と提携し、SUSE Enterprise StorageとHPEのHPE Scalable Object Storage Solutionを合わせて提供することも発表している。