分散ストレージシステム「Ceph 9.0」リリース
分散オブジェクト/ブロック/ファイルストレージ「Ceph」の開発チームは5月5日、9回目のリリースに向けた開発版「Ceph 9.0」をリリースした。性能を中心に強化が加わっている。
Cephはオープンソースで開発されている分散ファイルシステムで、ペタバイト級のストレージを容易に管理できるという。オブジェクトストレージ、ブロックストレージ、ファイルシステムなどの機能を持ち、性能、信頼性、拡張性が特徴。プロジェクトは米Red Hatが買収したInktank Storageの下で運営されている。ライセンスはLGPL。
Ceph 9.0は新しいバージョン番号スキームを採用して以来初のリリースで、4月にリリースされた0.94こと「Hammer」(開発コード)に続く「Infernalis」の最初の開発リリースとなる。9.0の「9」は9回目のリリース、「.0」は開発版を意味するという。続いてリリースを予定している9.1はリリース候補となり、9.2は安定版リリースとなる予定。
本バージョンではperfcounterの数値をリアルタイムで確認できる「ceph daemonperf」コマンドが加わった。また、メタデータサーバーMDSを強化、メモリ利用の削減、Dumpメソッドの改善などが図られ、スナップショットに関連した問題を修正した。
そのほかlibrbdでイメージにある設定オプションを含むメタデータを保存できるようになり、RGWではSwiftコンテナ向けのX-Timestampの追加をはじめSwift APIサポートも強化した。オブジェクトストレージOSDのパフォーマンスも改善した。
CephはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Ceph
http://ceph.com/