「Docker Enterprise 2.1」リリース、Windows Serverのサポートを拡大

 米Dockerは11月8日、コンテナプラットフォームサービス「Docker Enterprise 2.1」を発表した。Windows Serverのサポートを拡大したほか、セキュリティも強化した。

 Docker EnterpriseはDockerベースの商用プラットフォームで、企業が必要とするセキュリティやオペレーションのための技術を備える。

 Docker Enterprise 2.1は、4月に公開されたバージョン2.0に続く最新版。最大の目玉となったWindows Serverのサポート拡大では、Windows Server 1709/1803およびWindows Server 2019に対応した。すでに対応済みのWindows Server 2016に加わるものとなり、これにより様々なWindows ServerベースのアプリケーションをサポートしながらWindows Server Container向けの開発を進めることができるとしている。

 なお、Windows Serverのほかには、CentOS、Oracle Linux、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)、SUSE Enterprise Linux、Ubuntuをサポートしており、WindowsとLinuxの両方のアプリケーション向けに設計された唯一のコンテナプラットフォームとしている。Dockerは、WindowsとLinux上のアプリケーションを識別して、簡単にコンテナ化する「Docker Application Convertor」も提供する。

 Dockerは合わせて、レガシーのWindows Server 2008アプリケーションのマイグレーションプログラム「Windows Server Application Migration Program」も発表している。

 最新版では、Kubernetesのサポートもバージョン1.11にアップデートし、ポッドの自動拡張などの機能を活用できるとしている。

 セキュリティでは、SAML 2.0をサポートし、SAMLを通じて好みのIDプロバイダを使ったシングルサインオンやマルチ要素認証を統合できるようになった。米国連邦標準規格のFIPS 140-2もサポートした他、監査ログではクラスタとレジストリでユーザー、活動、タイムスタンプなどを含む詳細なログを記録できるようになった。Kubernetesのネットワーク暗号化も実現し、ホスト間の通信を最適なIPSec暗号モジュールで安全にできるという。

 管理機能も強化し、すぐに使えるというダッシュボードを導入したほか、ランタイムでの既知の脆弱性をすぐに把握できるなどの機能も加わった。

米Docker
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