米Docker、Kubernetesをネイティブに統合へ

 米Dockerは10月17日、DockerプラットフォームにKubernetesを統合する計画を発表した。Dockerではコンテナクラスタの構築機能として「Docker Swarm」や「Swarm mode」を提供しているが、これらに加えて標準でKubernetesによるクラスタ構築もサポートされるようになる。同日、ベータアクセスへの受付を開始している。

 KubernetesはGoogleが開発するオープンソースのコンテナのオーケストレーションツール。コンテナクラスタの構築や管理、アプリケーションのデプロイなどを自動化できるもので、オープンソース団体Linux FoundationのプロジェクトであるCloud Native Computing Foundation(CNCF)の下開発が進んでいる。CNCFには、米Microsoft、米Amazon、米VMwareなど多数のベンダーが参加している。

 今回Dockerは、改変されていないKuernetesをそのままDockerに統合する。Kubernetes統合により、Docker顧客や開発者はSwarmに加え、Kubernetesを使ってコンテナワークロードのオーケストレーションができるとしている。

 DockerはMoby Projectとしてこの1年Kubernetesに貢献してきたという。合わせて、DockerユーザーがネイティブにKuberntesオーケストレーション機能を実装できるコンポーネントや技術の開発も進めているとしている。

 DockerはKubernetes統合の理由として、「選択肢と柔軟性の提供」を哲学にもつため、と説明している。一方でSwarmへのコミットも継続するという。

 Kubernetes統合はEnterprise版、Community版の両方で提供する。まずは2017年内に公開予定の次期ベータ版で実現、同日ベータアクセスへの受付も開始している。

米Docker
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