Webpack 4をサポート、性能を強化した「Next.js 7」リリース

 ReactアプリケーションフレームワークのNext.js開発チームは9月20日、最新のメジャーリリースとなる「Next.js 7」公開を発表した。性能の改善を始め、多数の機能が加わっている。

 Next.jsはJavaScriptフレームワークであるReactをベースとしたWebアプリケーションフレームワーク。サーバー側でレンダリングするアプリ、静的なWebサイト、モバイルなどを構築できる。プロジェクトはZEITが支援しており、MIT Licenseで公開されている。

 Next.js 7は4月に公開されたバージョン6に続くメジャーリリース。26回のカナリアリリースを経ての正式版で、340万回のダウンロードがあったという。

 性能では、コンパイル時間、エラーレポートなどで開発者体験(DX)を改善した。

 コンパイルでは、フロントエンド開発ツールのWebpackをバージョン4に、Babelを7(ベータ)にアップグレードすることでコードベースの最適化を進めた。これにより、開発時の起動時間を57%改善するという。コンパイルにおけるインクリメンタルキャッシュが新しくなり、コード変更のビルドが40%高速になるとしている。合わせて、webpackbarのサポートにより、開発、ビルド中にリアルタイムでフィードバックを閲覧できるようになった。

 エラーレポートでは、これまでエラーメッセージとスタックトレースをレンダリングしていたが、react-error-overlayを導入、サーバー/クライアント両方のエラーの正確な場所を指摘し、ソースをハイライトするなどのことが可能になる。特定のコードをクリックすることでテキストエディタを開くこともできるという。

 Webpack 4のアップグレードにより、.mjs形式のソースファイルの利用、コード分割の改善、CSSインポートのmini-extract-css-pluginなどが加わった。Babel 7のサポートはベータながら、Typescriptのサポートなどの機能をもたらす。

 このほか、初期HTMLペイロードが小さくなり、静的なCDNサポートなど細かな機能強化も加わっている。

Next.js
https://nextjs.org/