Debian Project、25周年を迎える

 8月16日、The Debian Projectは誕生25周年を迎えた。ドイツ生まれのIan Murdock氏が「Debian Linux Release」として発表したLinuxディストリビューションは、2019年のバージョン10リリースに向け作業を進めている。

 1993年8月16日、米国の大学生だったMurdock氏は「まったく新しいLinuxリリースが完成した。”Debian Linux Release”だ」としてDebianを発表した。このDebian Linux Releaseがその後、Debian Projectとなった。Debianという名称は、Murdock氏の当時のガールフレンドの名前であるDebraとIanを組み合わせたもの。Projectはその後Debianを中心に複数のプロジェクトを擁するようになる。

 Murdock氏はプロジェクトの立ち上げ後、「Debian宣言」として設計精神、品質やコミュニティについて方針をまとめた文章を発表している。この宣言は現在もDebian Projectの基本となっており、プロジェクトは有志による非営利団体として運営されている。プロジェクトの中心は、社会に向けたビジョンとして100%フリーソフトウェアであること、問題をすべて開示することなどを約束する「Debian Social Contract」、ソフトウェアガイドラインの「Debian Free Software Guidelines」で規定されている。また、ガイドラインでは、GPL、BSD、Artisticの3種類をフリーライセンスとして認めると記している。これを補完するものとして、プロジェクトの構造についてまとめた憲章「Constitution」、プロジェクトに参加するための行動規範となる「Code of Conduct」を用意している。

 Murdock氏は1996年までプロジェクトを率いたが、その後Bruce Prense氏などさまざまな人物がリーダーとなりプロジェクトを率いた。現在のリーダーは2017年4月に選ばれたChris Lamb氏。なお、Murdock氏は2015年12月末に死亡している。

 DebianはLinuxカーネルまたはFreeBSDカーネルを利用し、プログラムとツールを含む。5万1000以上のパッケージを利用でき、ハードウェアもi386、AMD64、ARM、PowerPCなど多数をサポートする。Distro Watchのページヒットランクでは、6位にランクインしている。安定版、テスト版、不安定版の3種類があり、最新の安定版は7月に公開したDebian 9”stretch”系の「Debian 9.5」。

The Debian Project
http://www.debian.org/