CNCF、OpenMetricsをSandboxプロジェクトとして受け入れ、Prometheusは卒業
Cloud Native Computing Foundation(CNCF)は8月10日、最新のプロジェクトとしてメトリクスのフォーマットのための仕様「OpenMetrics」をCNCF Sandboxプロジェクトとして受け入れたことを発表した。その前日には、モニタリングツールPrometheusがインキュベーションから卒業したことも発表している。
Cloud Native Computing Foundation(CNCF)はLinuxを推進する非営利団体Linux Foundationの下で、オープンソースプロジェクトをホスティングする組織。マイクロサービスアーキテクチャの一部としてのコンテナのオーケストレーションに特化している。代表的なプロジェクトに、Kubernetesがある。CNCFではプロジェクトの成熟度に応じて、Sandbox、Incubation(インキュベーション)、Graduation(卒業)と3段階を用意している。
Prometheusは2012年、SoundCloudでスタートしたオープンソースプロジェクト。多次元データモデル、高性能なクエリ、視覚化、効率の良いストレージなどを特徴とするモニタリングソリューション。2016年5月にCNCFに寄贈され、インキュベーションとしてスタート、以来合計で30の公式リリースを行なっている。CNCFはコミュニティの活発さ、受け入れ、ガバナンスモデル、ドキュメンテーションなどをみて卒業を評価しており、今回Kubernetesに続いて卒業となった。
CNCFのSandboxプロジェクトとして受け入れが決定したOpenMetricsは、Prometheusのデータモデルをベースに構築したオープンソースの仕様。性能についてのメトリクスをフォーマット化し、やりとりすることを目指す。テキストまたはバイナリのProtocol Buffersの形をとり、Prometheus Expositionフォーマットの進化として中立的なフォーマットを提供するとしている。
Googleが開発したもので、社内で利用しているという。このほか、Datadog、InfluxData、Prometheus、Sysdig、Uberなどがコントリビューターとして名を連ねる。
Prometheus
https://prometheus.io/
OpenMetrics
https://openmetrics.io/