Cloud Native Computing Foundationに新プロジェクト「Jaeger」と「Envoy」が追加される
Cloud Native Computing Foundation(CNCF)は9月13日、「Jaeger」および「Envoy」という2つのサブプロジェクトを加えることを発表した。それぞれ米Uber、米Lyftの配車サービスが貢献したもので、これによりCNCFのプロジェクトの総数は12となった。
Cloud Native Computing Foundation(CNCF)はLinux Founationが支援する、クラウド関連のさまざまなオープンソースソフトウェアを開発するプロジェクト。Googleのコンテナオーケストレーション技術「Kubernetes」などのプロジェクトを擁し、コンテナ分野の一大勢力と形成しつつある。Google、IBM、Red Hatらに加えて、夏に米Microsoft、Amazon Web Servicesが参加、9月に入り米Oracleもプラチナメンバーとして加わっている。
JaegerはUberが開発した分散追跡システムで、マイクロサービスベースのアーキテクチャを追跡できる。Googleが構想した大規模分散システム追跡インフラストラクチャ「Google Dapper」に着想したもので、同様の「OpenZipkin」の影響も受けたという。
分散型のコンテキスト伝播やトランザクションモニタリング機能を持ち、根本原因解析、サービス依存性の分析なども可能。バックエンドのコンポーネントはGoで実装されており、React/JavaScriptのUIを備える。永続ストレージとしてCassandra(バージョン3以上)、ElasticSearchを備え、Kubernetes上に実装できる。
EnvoyはC++で作成されたL7プロキシー/コミュニケーションのバス。サービスメッシュを構築して複数のサービスの検出とやりとりが可能。API主導の設定で、マイクロサービス間で一貫性のある追跡ができる。ネットワークの透明性を実現することで、問題発生時にすぐに原因を突き止めることができるとしている。
2016年9月にオープンソースソフトウェアとして公開し、すでにGoogle、IBMなどが貢献しているという。
Cloud Native Computing Foundation(CNCF)
https://www.cncf.io/