Microsoftに続きAWSもCloud Native Computing Foundationに加入

 「Kubernetes」などのオープンソースプロジェクトを抱えるCloud Native Computing Foundation(CNCF)は8月9日、Amazon Web Services(AWS)がプラチナメンバーとして参加したことを発表した。今後AWSのパブリッククラウドでCNCFの技術の実装や開発を加速させるという。

 Cloud Native Computing Foundation(CNCF)は、マイクロサービスアーキテクチャの一部としてコンテナのオーケストレーションを行うオープンソース技術スタックを開発するプロジェクト。Kubernetesを開発するGoogleが中心となって2016年に立ち上げ、Linuxカーネル開発などのオープンソースプロジェクトをホスティングするLinux Foundationのプロジェクトとした。Kubernetesのほか、Prometheus、OpenTracing、Linkerd、containerdなどのプロジェクトを擁する。

 Amazon Web Servicesは今回、最上位となるプラチナ会員としてCNCFに参加する。合わせて、同社のクラウドアーキテクチャ戦略担当バイスプレジデントのAdrian Cockcroft氏は、CNCFのガバナンスボードに就任する。今後、Cloud Nativeコミュニティに活発に参加し、Kubernetes、containerd、CNI(Container Networking Interface)、linkerdなどの技術への貢献も積極的に行うという。「我々は最大のクラウドプロバイダーであり、大企業のクラウドコンピューティングの受け入れを成功させてきた経験や専門知識を持つ。これをクラウドネイティブ技術にもたらしたい」とAWSはコメントしている。

 CNCFが6月末に発表した調査によると、Kubernetesを実装する先として「Amazon EC2」は63%で最多となっている。さらには、前年の44%から増加傾向にあるという。

 なお、7月末には「Azure」ブランドでパブリッククラウドを提供するライバル、米MicrosoftがCNCF加入を発表している。やはりプラチナメンバーとしての参加で、Kubernetesやcontainerdなどのコンテナ/マイクロサービスが関連したオープンソースにおけるMicrosoftの取り組みを拡大するものとしている。

 AWSとMicrosoftのほか、Google(米Alphabet)、米Docker、米Red Hat、米IBM、富士通などがプラチナメンバーに名を連ねており、合計16社となる。メンバーの合計は101社となり、CNCFによると「世界5大パブリッククラウドが全てアクティブメンバーとして参加している」という。

Cloud Native Computing Foundation
https://www.cncf.io/