モニタリングツール「Prometheus 2.0」リリース、ストレージの強化や設定ファイルフォーマットの変更が行われる

 オープンソースのモニタリングツール「Prometheus」開発チームは11月8日、「Prometheus 2.0」を公開した。ストレージフォーマットが新しくなるなどの強化が加わっている。

 Prometheusはハードウェアやソフトウェアの監視を行うためのソフトウェア。Cloud Native Computing Foundation(CNCF)傘下でプロジェクトが進められている。さまざまなハードウェア・ソフトウェアの監視に対応するコンポーネントが提供されており、取得した監視データに対し柔軟なクエリを行ったり、状況に応じてメールやインスタントメッセージ、Slackなどのチャットツールにアラートを送出する機能を持つ。DockerやKubernetesによるサポートも進んでいる。ライセンスはApache License 2。

 Prometheus 2.0は2016年7月に公開した1.0に続くメジャーリリース。記録データを格納するストレージコンポーネントにおいて性能を大きく改善した。クエリ遅延の減少や拡張性の強化が行われており、CPUの使用量もバージョン1.8と比べて20~40%削減、ディスク使用量は同33~50%削減できるという。

 また、古いモニタリングのターゲットの追跡など古さ(Staleness)の処理を改善した。これにより、クエリアーティファクトを削減し、アラートの対応を強化できるという。

 このほか、データベース全体のスナップショットバックアップ、記録やアラートのルールのカスタムフォーマットからYAMLフォーマットへの移行なども変更点となる。

 Prometheus 2.0のソースコードやバイナリ(Mac OS X、Linux、Windows)はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Prometheus
https://prometheus.io/