Windows互換を目指すオープンソースOS「ReactOS 0.4.9」公開
Windows互換OS「ReactOS」開発チームは7月23日、最新版となる「ReactOS 0.4.9」を公開した。ReactOS上でReactOSをビルドするセルフホスティングが可能になったほか、安定性の強化などが行われている。
ReactOSはWindowsとAPIレベルでの互換性を目指すオープンソースのOS。Windowsアプリケーションをそのまま実行でき、最小要件が500MBのストレージ、96MBのRAMと軽量なのが特徴。
ReactOS 0.4.9は、4月に公開されたReactOS 0.4.8に続く最新版。ReactOS上でReactOSをビルドする「セルフホスティング」に対応した。開発チームによると、過去にもセルフホスティングは可能だったが、カーネルをWindwos NT互換の設計と実装に近づけるにあたって加えた作業により、ReactOS上でのビルドが難しくなったという。ファイルシステムに関連した変更により、今回のセルフホスティングが実現したとのことだ。
FastFATドライバの改善によって安定性が向上したほか、クラッシュ時にファイルの破損を防ぐための「dirty volumes」機構も改善された 。これにより、クラッシュ後に「chkdsk」コマンドによってボリュームのスキャンと修正が行われるようになる。
シェルでは、新たにZIPファイルの展開機能(Zip Folder)が実装された。また、マウスの右ボタンを使ってファイルをドラッグした際に、コピーや移動などの処理内容を選択するコンテキストメニューを表示する機能も追加された。
このほか、インストーラーのGUIコンポーネントでのマウスプロパティのダイアログの強化など、細かな機能強化が加わっている。
ReatOS 0.4.9はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
ReactOS
https://www.reactos.org/