KubernetesやOpenStackで利用できるロードバランサ「Heptio Gimbal」がオープンソースに

 米Heptioは4月23日、クラウド向けのロードバランサを開発するオープンソースプロジェクト「Heptio Gimbal」を発表した。KubernetesおよびOpenStackに対応しトラフィックのルーティングが行えるという。

 HeptioはKubernetesの開発に関わった開発者が立ち上げた、コンテナ技術を専門とするベンチャー企業。Heptio GimbalはHeptioとヤフー(Yahoo! JAPAN)の米国法人であるActapioと共同で開発した負荷分散技術。ヤフーは自社インフラをKubernetesを使ってモダン化する作業を進めており、既存のOpenStackへの投資に影響しない技術を開発する必要があった。そこで、クラウドネイティブのロードバランスプラットフォーム開発プロジェクトがスタートしたという。

 Heptio GimbalはKubernetesおよびEnvoy、HeptioのKubernetes IngressコントローラーであるHeptio Contourなどの技術をベースとしており、堅牢な負荷分散技術を実現する。

 KubernetesとOpenStackが混在するWebトラフィックの拡張、開発プラットフォームに依存しないトラフィックのルーティングと管理などの機能を実現するため、既存のシステムを統合トラフィック層に統合できるレガシーとの親和性をもたせた。ルーティングのルール、負荷分散ポリシー、カナリア実装などをセルフサービス形式で設定できるという。

 Gimbalは早期リリース(バージョン0.1)をプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。Kubernetesはバージョン1.7以上、OpenStackは2016年にリリースされたMitakaをサポートする。

米Heptio
https://heptio.com/

Heptio Gimbal
https://github.com/heptio/gimbal