30近くのリソースが加わった「Chef 14」が登場、性能も改善
米Chef SoftwareのChef開発チームは4月3日、サーバー設定及びITインフラ自動化ツールChefの最新版「Chef 14」を発表した。30近くの新しいリソースがコアに加わり、Ruby 2.5をベースとすることで性能も前バージョン比で10%改善するという。
Chefはあらかじめ用意しておいた設定ファイルに従ってサーバーの設定や更新を自動化するツール。Rubyなどで実装されている。
Chef 14は、2017年4月に公開されたChef 13に続く最新のメジャーリリース。これまで別ファイル(Cookbook)を利用して提供されていた基本的なシステム管理機能をコアに統合した。統合されたのはWindowsのサポートやmacOSの管理、Red Hat Enterprise LinuxのRed Hat Systems Manager(RHSM)サブスクリプション管理、ユーティリティ(スワップ管理、カーネルチューニング(sysctl)、ホスト名設定、OpenSSLキー生成など)など合計30種類近くに及ぶという。
yumおよびDNFを操作するコンポーネントを完全に書き直し、性能を改善した。設定ファイルで使われる文法(DSL)をカスタムリソース向けに拡張する新機能も加わった。Chefのリソースの多くがこの機能を利用しており、リソースのドキュメントを改善できるという。
また、システム設定データ収集ツールであるOhaiの強化も行われた。Ohaiの「passwd」プラグインをデフォルトで無効とし、ADまたはLDAP接続システム上にあるユーザーのディレクトリ全体を列挙するような事態を回避できるという。Ohaiが収集する情報範囲を拡大することで、クロスプラットフォーム/クロスクラウドのcookbookの作成が容易になるとしている。
カーネルプラグインが報告するWindows情報が強化され、インストールされているハードウェアの種類、Windows Server Coreエディションかどうかなどがわかるようになった。クラウド、仮想化とコンテナについても検出を強化した。このほかにも多数の強化が加わっている。
Chef Client 14はIBM AIX、Debian 7/8、Red Hat Enterprise Linux 6/7、FreeBSD 10/11、macOS 10.10/10.11/10.12/10.13、SUSE Linux Enterprise Server 11/12、Oracle Solaris 5.11、Ubuntu 14.04/16.04、Windows 2012/2012r2/2016/10に対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
Chef
https://www.chef.io/