条件付き型を導入した「TypeScript 2.8」リリース

 JavaScriptと互換性のある代替言語であるTypeScriptの開発チームは3月27日、最新版となる「TypeScript 2.8」を公開した。条件付き型を導入するなどの機能強化が加わっている。

 TypeScriptはJavaScriptにさまざまな機能を追加した言語で、作成したコードはJavaScriptにコンパイルして利用できる。米Microsoftによって開発されており、Apache License 2で公開されている。

 TypeScript 2.8は、2月に公開されたバージョン2.7に続く安定版。

 新機能として条件付きの型を導入した。新しいコンストラクタで、JavaScriptの条件付きシンタックスをベースに他の型に基づき型を選択できる。フォームはA extends B ? C : Dの形をとる。

 あわせて条件付き型での型推論もサポートした。inferを使って比較する型から新しい型を推論できる。また、単一の型パラメーター上で条件付きの型を利用するとUnionに分配されるという。

 2.1で導入したMapped Typeでは、修飾子を削除するシンタックスを導入した。修飾子を追加するより明示的なシンタックスも加わった。

 インポートの組織化機能も提供、これにより使われていないインポートなどは削除される。

 JSX関連も強化し、コンパイラがJSX Factoryの場所に基づきJSX名前空間を参照するようになった。ReactとPreactなど複数のライブラリや異なるバージョンを組み合わせる際に便利だとしている。

 このほかにも多くの細かな機能強化が加わっている。

TypeScript
http://www.typescriptlang.org/