「TypeScript 2.7」が公開
米MicrosoftのTypeScript開発チームは1月31日、「TypeScript 2.7」をリリースした。CommonJSモジュールとの相互運用性などの機能が加わっている。
TypeScriptはJavaScriptを拡張したプログラミング言語で、Microsoftが開発しオープンソースで公開している。TypeScript 2.7は、11月に公開したバージョン2.6に続く最新版。
より厳密にクラスのプロパティをチェックする「–strictPropertyInitialization」オプションを導入した。このオプションを有効にすると、プロパティの宣言時もしくはコンストラクタでプロパティに値をセットしていない場合にエラーとなる。これに合わせて、コンストラクタではないメソッドで初期化を行うケースなどにエラーを抑制するための文法も導入された。なお、このオプションはほかの「–strict」系フラグと併用できるが、その場合プロジェクトに影響を与える可能性があるとしている。
ECMAScriptモジュールの相互運用性に対応する「–esModuleInterop」コンパイラオプションを導入した。ES2015でモジュールが標準化される前に遡るCommonJSモジュールとの相互運用の問題を緩和できるとしている。ECMAScriptの数値セパレータもサポートした。
そのほか、数値のセパレータとして「_」を利用可能にする「Numeric Separators」や、固定長のタプルといった機能も導入されている。instanceof演算子の改良なども行われた。ほかにも多数の機能が加わっている。
TypeScript
https://www.typescriptlang.org/