Google、空間オーディオを扱うための「Resonance Audio」SDKをオープンソースで公開

 Googleは3月14日、空間オーディオ技術「Resonance Audio」のSDKをオープンソースで公開した。これを利用することでソフトウェアにResonance Audioを統合できるようになり、没入型オーディオ技術の採用を広げ、開発者コミュニティの育成を図る。

 Resonance AudioはVR、AR向けの空間オーディオ技術。2017年11月に公開された。開発者はこれを利用して、モバイルとデスクトップで利用できるリアルなVR、AR体験を構築できる。Pixarの「Coco VR」、Disneyの「Star Wars: Jedi Challenges」ARアプリなどで利用されているという。

 今回Resonance AudioのSDKを、モバイルとデスクトップ向けに最適化されたオープンソースの空間オーディオプロジェクトとして公開する。具体的には、YouTubeのAmbisonicフォーマット(Ambix ACN/SN3D)互換の空間オーディオデコーダのリファレンス実装、エンコーディング、サウンドフィールド制御、デコーダなどを公開する。Ambisonicは英ヨーク大学らが開発し、ロイヤリティフリーで提供されているフォーマット。このリファレンス実装を利用して、開発者はAmbisonicコンテンツをVRメディアなどでレンダリングできる。

 また、さまざなデバイスの種類やプラットフォームでリッチな空間オーディオ実現に用いたという頭部伝達関数(HRTF)、リサンプラー、畳み込み演算器(コンボルバ)、フィルタなどのDSPクラスで構成されるライブラリも公開する。

 GitHubのリポジトリでは、スタンドアロンのライブラリに加え、関連したエンジンプラグイン、VSTプラグイン、チュートリアル、サンプルも用意する。ライセンスはApache License 2。

Resonance Audio
https://developers.google.com/resonance-audio/

https://github.com/resonance-audio