米Googleら、WebM関連特許クロスライセンスイニシアティブを立ち上げ

 WebM Projectは4月25日、新イニシアティブ「WebM Community Cross-License(CCL)」を立ち上げたと発表した。オープンソースの動画フォーマット「WebM」関連の特許をクロスライセンスするもので、創業メンバーとして17社が参加している。

 WebM Projectは米Googleが2010年5月に立ち上げたプロジェクトで、ロイヤリティフリーのWeb向けメディアフォーマット構築を目指す。GoogleがOn2 Technologiesより買収した動画コーディックの「VP8」、オープンソースのオーディオコーデック「Vorbis」、メディアコンテナ「Matroska」のサブセットをベースとするコンテナフォーマットの3つを含む。WebM Projectには、Google、Mozilla、ノルウェーOpera Software、米Adobe Systemsらが加入しており、現在Google Chrome、Opera、Firefox、Internet ExplorerなどのWebブラウザがサポートしている。チップベンダーもチップセットでの対応を進めており、ハードウェア実装も進んでいるという。旗振り役のGoogleは、先にYouTubeの全動画をWebMに対応させる計画を発表したばかりだ。

 最新のイニシアティブは、WebMが関連する特許をメンバー企業間でロイヤリティフリーでクロスライセンスするもの。Google、Matroska、Xiph.org Foundationはロイヤリティフリー(BSDライセンス)でWebMの技術コンポーネントを公開しており、CLL立ち上げにより、WebMのさらなる利用と普及を推進していく。FAQによると、WebMの利用にCCL参加は必須ではないという。

 CLLの設立メンバーは、Google、Matroska、Xiph.org Foundationのほか、米Advanced Micro Devices(AMD)、米Cisco Systems、韓LG Electronics、韓Samsung、米Texas Instruments、Mozilla、Opera Softwareなど17社。

WebM Project
http://www.webmproject.org/

WebM Community Cross-License(CCL)
http://www.webm-ccl.org/