「Samba 4.7」リリース、性能や信頼性の強化など多数の変更点
LinuxとUNIX向けのWindows相互運用性スイート「Samba」開発チームは9月20日、最新版「Samba 4.7」を発表した。
SambaはWindowsファイル共有やプリンタ共有、Active DirectoryといったWindowsとUNIX系OSを相互運用する際に有用なソフトウェアをまとめたソフトウェア集。ライセンスはGPLv3。
Samba 4.7は、3月に公開されたバージョン4.6に続く最新版。4系は2012年末に最初に公開されている。
内部データベースであるLDBデータベースレイヤーのldbで、データベース全体のReadロックが可能になり、検索とDRSレプリケーションのオペレーションの信頼性を強化した。LDAPリードの一貫性も改善した。
Samba AD(Active Directory)でのMIT Kerberosのサポートを実現した。バージョン1.15.1以上のMIT Kerberosが必須で、krb5-develとkrb5-serverの両パッケージも必要。PKINITのサポートがないなどHeimdal Kerberosよりも機能面では劣るが、重要なものは機能しているという。
デフォルトの動的RPCポート範囲が変更され、1024-1300から49152-65535となった。Samba AD DC(Active Directory Domain Controller)に加えて、NT4ドメインコントローラーなど他のサーバーの役割でも使用するという。
AD DCのLDAPサーバーでSambaプロセスが用いるプロセスモデルをサポート、マルチプロセスに対応した。ADクライアント数の拡張やAD DCの信頼性の強化につながるとしている。Samba ADのリードオンリードメインコントローラー(RODC)のサポートも改善した。
この他、詳細な認証と認証監査の機能やADの性能強化など、多数の機能が加わっている。
Samba
https://www.samba.org/