「Samba 4.6」リリース

 LinuxとUNIX向けのWindows相互運用性スイート「Samba」の開発チームは3月7日、最新安定版「Samba 4.6.0」を公開した。

 Samba 4.6は2016年9月に公開された「Samba 4.5」に続く最新版。本バージョンではwinbinddデーモンなどSambaの一部の機能でKerberosクライアントのオペレーションを実行できるようになった。Sambaが生成するkrb5.confファイルの「kerberos encryption types」という新たに導入されたパラメーターで暗号化の種類を設定できる。

 また、Windows 10からのプリンタドライバのアップロードがサポートされたほか、ファイルのオーナーを親ディレクトリのオーナーと同じに設定するオーナー継承(Inherit Owner)設定では、「yes」「no」に加えて「unix only」を設定できるようになった。この設定はUNIXオーナーのみに影響し、 Windows NT ACLのSIDオーナーに影響を与えることはないという。

 NTLM認証を処理するAD DCの一部であるNetlogonサーバーで、マルチプロセスをサポートした。シングルプロセスの制約がなくなり、同じプロセスモデルをsambaのバイナリとして動かすという。これにあたり、NETLOGONサービスは異なるTCPポートで動くように変更されている。

 RPCサービスに使うTCPポートの管理も強化し、rpc server portオプションが加わった。Netlogon以外のRPCサービスにデフォルトのポートを制御するものとなる。

 このほかAD LDAPとレプリケーションの性能を改善し、DNSも強化した。バグも多数改善されている。

Samba
https://www.samba.org