Apple Spotlightサポートなどが加わった「Samba 4.3」が公開

 Samba開発チームは9月8日、「Samba 4.3」をリリースした。ロギングの強化、Apple Spotlightのサポートなどが特徴となる。

 SambaはUNIX/Linux向けにWindowsとの連携を提供するソフトウェア集。Windowsファイル共有やActive DirectoryといったWindowsサービスをUNIX/Linux向けに実装している。

 Samba 4.3は、3月に公開されたSamba 4.2に続く最新安定版となる。ロギングを強化し、複数のバックエンドのログが可能となった。ログの送信先としてsyslogとファイルに加えてsystemd-journalやlttng、gpfsもサポートした。

 また、Mac OS Xの「Spotlight」サポートが加わった。検索エンジン・メタデータストレージシステムとしてGnome Trackerを利用する。

 通知関連も強化し、新しいサブシステム「FileChangeNotify」が加わった。これまでは通知リクエストの保存にnotify_index.ydbを利用していたが、クラスタ環境などで問題となる例があった。新しいサブシステムでは、拡張性のある通知デーモン、リクエストとイベントでの非同期メッセージの利用などで問題の解消を図る。

 さらにSMB(SMB1、SMB2、SMB3)プロファイルコードを変更、tdbを利用するようになった。これにより、性能の問題に対応し、詳細な統計も得られるという。

 いっぽうでSamba 4.0で実験的に導入されたNTDBライブラリは削除された。また、SMB 3.1.1のサポートがクライアントとサポートで加わり、smbclientサブコマンド、rpcclientサブコマンドなども導入した。samba-toolでは認証管理のためのdomain trustサブコマンドを導入した。

 このほかにも、クロスコンパイルのサポート改善、Sparse File対応の改善など多数の強化が加わっている。

Samba
https://www.samba.org/