3Dゲーム用JavaScriptフレームワークの「Babylon.js 3.0」が公開

 米Microsoftは7月12日、オープンソースの3Dグラフィックフレームワーク「Babylon.js 3.0」を公開した。HTML5やWebGLなどの技術を使ってWebブラウザ上で3DグラフィックをインタラクティブにレンダリングできるJavaScriptフレームワークで、本バージョンではWebGL 2、WebVR 1.1のサポートなどが加わっている。

 BabylomはXbox Design LabやRemix 3DのWebサイトにも使われており、シンプルさ、性能にフォーカスしているという。ライセンスはApache License 2。

 Babylon.js 3.0は46回目のリリースであり、過去最大のリリースとなる。本バージョンではインタラクティブなユーザーインターフェイス(UI)を生成する拡張として利用できる「Babylon.GUI」が導入された。HTMLエレメントをきちんと表示できないようなVR(バーチャルリアリティ)シナリオに有用であるほか、3D空間内にでUIを投影するのにも利用できるという。

 WebGL 2がサポートされ、WebGL 2が利用できる場合は自動でWebGL 2でレンダリングを行う。WebGL 2が利用できない場合はWebGL 1にフォールバックする。シェーダーは自動でGLSL v3に変換されるという。

 WebVR 1.1もサポートした。WebVRはブラウザ上でVRコンテンツを実現する仕様。最新版では自社の「Windows Mixed Reality」対応デバイスをはじめとしたVRデバイスをサポートし、ブラウザ内でVRコンテンツを提供できる。デバイスがWebVR 1.1をベースとしていない場合は自動で1.0を使う。

 GL API向けのファイルフォーマットglTFバージョン2.0にも対応した。PBR(物理ベースレンダリング)素材を含めた、glTF 2.0ファイルの読み込みをフルでサポートするという。なおPBRでは、物理ベースのオブジェクトのレンダリングに使うPBRMaterialを書き直した。glTF 2.0の仕様に沿ったものとなり、現実世界の照明などのシミュレーションができるという。

このほかにも、モーフィングターゲットのサポート、Webカメラを使ったライブテクスチャのサポートなども加わっている。

Babylon.js
https://www.babylonjs.com/