Google、3D向けの圧縮ライブラリ「Draco」を発表
Googleは1月13日、オープンソースのデータ圧縮ライブラリ「Draco」を発表した。3Dグラフィックで使われるデータの保存と伝送を改善するために開発されたもので、ZIPよりも効率良くデータ圧縮を実行でき、これによってより快適に3Dコンテンツを利用できるとしている。
DracoはChrome Mediaチームが開発した3Dグラフィックのための圧縮ライブラリで、Apache Licenseで提供されている。メッシュ、点群(ポイントクラウド)データを始め、圧縮ポイント、接続情報、テクスチャのコーディネーション、色情報やジオメトリに関連した属性などの圧縮に利用できる。
メッシュファイルの圧縮では、100MB以上のファイルをZIP形式では約30MBに圧縮できるのに対し、Dracoを利用した場合10MB以下になると報告している。これにより、視覚面を犠牲にすることなくエンドユーザーはダウンロードに要する時間やWebブラウザでの読み込み時間を短縮できる。さらにARやVRなどで利用することで、必要な帯域を大幅に削減できるという。
圧縮を行うエンコーダはC++で実装されており、また圧縮されたデータを展開するためのデコーダについてはC++およびJavaScriptで実装されたものが提供されている。3D Webビューアに紐付け可能で、3Dオブジェクトの伝送やWebブラウザ内での展開も効率化できるという。