オープンソースのIPルーティングプロトコルスイート「Quagga」、Linux Foundation傘下に

 Linuxなどオープンソースを支援する非営利団体Linux Foundationは4月3日、UNIX/Linux向けのIPルーティングプロトコルスイート「FRRouting(FRR)」をLinux Foundationの協調プロジェクトとして受け入れることを発表した。

 FRRouting(Free Range Routing)はルーティングソフトウェア「Quagga」からフォークしたプロジェクトで、IPv4/v6向けルーティングプロトコルを管理するソフトウェア。現時点でBGP4、BGP4+、OSPFv2、OSPFv3、RIPv1、RIPv2、RIPng、PIM-SM/MSDP、LDPなどのプロトコルデーモンをサポート、IS-ISも早期サポートとして対応している。

 プロジェクトにはQuaggaの主要開発者が参加しており、ネイティブのUNIX/LinuxのIPネットワーキングスタックとシームレスに統合し、ホスト、仮想マシン、コンテナなどとネットワークその接続、LANのスイッチングとルーティング、インターネットアクセスルーター、ピアリングなどに利用できる。

 最新の取り組みとしては、BGPとOSPF v2/v3への32ビットルートタグの追加、BGPへのRFC 5549の追加などがあり、EVPN type 5についてはレイヤー2データセンターでBGP EVPNを使ってサブネット情報をやり取りできるようになった。IETF NVO3ネットワーク仮想化の管理も可能になった。また、コマンドラインインターフェイス(CLI)インフラを見直し、新しいユニットテストインフラも導入した。

 バージョン2.0をプロジェクトのサイトより入手できる。ライセンスはGPLv2。

FRRouting
https://frrouting.org/