オープンソースのSDNフレームワーク開発プロジェクト「OpenDaylight」が発足
The Linux Foundationは4月8日、先進的なオープンソースソフトウェア開発プロジェクトに対する支援を行う「Collaborative Project」に新たに「OpenDaylight」が加わったことを発表した。OpenDaylightはオープンソースのSDN(ソフトウェア定義ネットワーク)フレームワークで、米Cisco Systems、スウェーデンEricsson、米Red Hatら約18社が参加している。
OpenDaylightはオープンソースのSDNフレームワーク仕様を開発するプロジェクト。SDNはネットワークを仮想化して制御プレーンとデータプレーンを分離することで、ネットワークリソースの利用や管理を効率化するもの。「サーバーとミドルウェアを変えた仮想化とクラウド技術が、ネットワークレイヤーでも起こりつつある」とLinux Foundationの執行ディレクター、Jim Zemlin氏は説明している。
OpenDaylightでは、サービス抽出レイヤを含むインターフェイスとプロトコル、コントローラープラットフォーム、ネットワークアプリケーション/オーケストレーション/サービスの3分野で開発を進める。サービス抽出レイヤはOpenFlow 1.0/1.3、BGP-LSなどさまざまなプロトコルをサポートするという。モジュラー構造、プラグインアーキテクチャを特徴とし、Java仮想マシン上で動作する。これにより、Javaをサポートする任意のハードウェアやプラットフォームで稼働させられるという。ライセンスはEclipse Public License 1.0。ベンダー各社はこれを利用して商用製品やサービスを構築できる。
プロジェクトには、プラチナメンバーとして、Cisco、Ericssonのほか、米Big Switch Networks、米Brocade Communications Systems、米Citrix Systems、ゴールドメンバーにRed Hat、米IBM、米Juniper Networks、米Microsoftなど、ネットワーク系ベンダーとシステムベンダー18社が参加している。
Linux FoundationはLinuxカーネル開発プロジェクトのホスティングでも知られるが、Collaborative Projectsは独立したプロジェクトとしてガバナンスなどのオープンソースプロジェクトの要件を満たす必要がある。現在、Tizen Association、Yocto Project、OpenMAMAなどが、Collaborative Projectsとして運営されている。
OpenDaylight
http://www.opendaylight.org/
The Linux Foundation
http://www.linuxfoundation.org/