「まったく新しいOS」を開発するプロジェクト「Minoca OS」がスタート

 Minocaは10月31日、「Minoca OS」プロジェクトを発表した。まったく新しい汎用のオープンソースOSを構築するプロジェクトとなり、x86とARMをサポートする。

 Minocaはカーネル開発者のEvan Green氏とエンジニアChris Stevens氏の2氏が共同で立ち上げたプロジェクト。省電力、省容量、省メモリの新しい汎用OSを目指す。中でも、豊富な機能を持つ組み込みデバイスに向けて設計したとしている。

 バックグラウンドのタスクは少なく、深い状態でのアイドル状態により消費電力を抑えるという。フットプリントを最小に抑え、5MBのRAMでシェルの起動ができるとしている。

 メンテナンス性も特徴で、ドライバAPIによりカーネルとデバイスドライバを分離、カーネルが更新されてもドライバのバイナリは互換性があるほか、デバイスドライバーをオンデマンドで読み込むことができるという。

 アプリ側ではPOSIXライクなインターフェイスを持ち、opkgパッケージマネージャを備えPython、Ruby、Git、Lua、Nodeなどのパッケージを含むスイートを容易する。既存ソフトウェアとの互換性も維持するとしている。イベント駆動型、割り込み可能、SMP対応などの特徴も備える。

 新しいOSを開発した理由として、Linuxが誕生して25年を迎えており、新しいアプローチでカーネルドライバインターフェイスを考えることでパワフルな機能につながるとの期待から、と説明している。電源管理、リソース分離など当時は重視されていなかった分野の開発を進めていくという。

 MinocaライセンスはGPLv3。今後ユーザーと開発者のコミュニティを構築し、オープンソースモデルでMinoca OSの開発を進めていくとしている。

Minoca
http://www.minocacorp.com/

Minoca OS
https://github.com/minoca/os