ベル研究所が開発するOS「Plan 9」が新たにGPLv2で公開される
ベル研究所がUNIXの後継として研究用に開発するOS「Plan 9」が、新たにGPLv2で公開された。カリフォルニア大学バークレー校がベル研究所を所有するAlcatel-Lucentの許可を受けて実現したもので、これにより同校で開発が進められているOS「Akaros」への組み込みが可能となる。
Plan 9はKen Thompson氏らが中心となって1980年代後半に開発がはじまったOS。独自の通信プロトコル「9P」を利用した分散アーキテクチャが特徴で、各プロセスは独自のミュータブルな名前空間を持ち、関係ないプロセスの名前空間に影響を与えることなく名前空間の削除や追加が可能という。ウィンドウシステム、コンパイラ、ファイルサーバー、ネットワークサービスなどはすべてPlan 9向けに新たに作成されているが、 UNIXプログラムも利用できる。
Plan9は1992年の初回リリース後、1995年、2000年、2002年にリリースされている。初回は大学のみに向けてリリースされ、2回目は350ドルで一般に提供された。3回目はPlan 9 Licenseライセンスの下、インターネット上で無料で公開され、4回目はIBM Public License 1.0に似たLucent Public License 1.02で公開された。
今回のGPLv2での公開は、カリフォルニア大学バークレー校がAlcatel-Lucentの許可を受けてのもの。同校のAkarosプロジェクトページより入手できる。Akarosはマルチコアアーキテクチャ向けのOSプロジェクトで、GPLの下で公開されている。先にPlan 9からフォークした「Inferno」のコードをマージしている。
なお、ベル研究所のPlan 9プロジェクトページでは引き続きLucent Public Licenseの下でPlan 9が公開されている。
Plan 9 from Bell Labs
http://plan9.bell-labs.com/plan9/
Akaros
http://akaros.cs.berkeley.edu/akaros-web/
GitHubのplan9ページ
https://github.com/brho/plan9