「Emacs 25.1」リリース
GNU Emacs開発チームは9月17日、最新版「Emacs 25.1」をリリースした。シェアード/ダイナミックライブラリをモジュールとして読み込み可能になったほか、Emacsバッファにネイティブウィジェットを組み込むことができるXwidgetsなどの機能が加わっている。
GNU Emacsはさまざまなプラットフォームで動作するオープンソースのテキストエディタ。Lisp言語を独自に拡張したEmacs Lisp(elisp)による高い拡張性を備えているのが特徴。Emacs 25.1は、2012年に登場したEmacs 24.1に続く新たなメジャーリリース版となる。なお、バージョン24系では2015年4月に24.5がリリースされている。
Emacs 25.1では、シェアード/ダイナミックライブラリをEmacs Lispパッケージのように読み込むことが可能になった。また、2Dグラフィックライブラリ「Cairo」による描画を実験的にサポートした。
Emacsバッファ上にネイティブのウィジェットを組み込むことができる機能「Xwidgets」も新たに加わった。gtk3とwebkitgtk3をインストールしていれば、自動でこの機能がインストールされる。
ネットワークセキュリティも強化し、新機能Network Security Manager(NSM)よりTLS/SSL証明書の有効性の確認ができるようになった。Unicode文字列の挿入を容易にする機能が加わったほか、「Curved quote」を入力したとおりに表示できる新たなマイナーモード「electric-quote-mode」も加わった。そのほか、isearch.elでは文字フォールディングを利用できるようになった。
このほか、term-file-aliases、system-configuration-featuresといった新しい設定変数など、多数の機能強化が加わっている。
EmacsはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
GNU Emacs
https://www.gnu.org/software/emacs/