Emacs上で動作するGitクライアント「Magit 2.2」リリース
Emacs上で動作するGitクライアント「Magit」の開発チームは8月15日、最新版「Magit 2.2」をリリースした。多数のコマンドが追加されている。
Magitは、Emacs上でバージョン管理システムGitを操作するためのパッケージ。Gitの主要コマンドをEmacs上から操作できることを目指しており、現時点でもGitユーザーが利用するほとんどのタスクをEmacsから行えるという。
Magit 2.2は7月に公開されたMagit 2.1に続く最新版。6週間に19人から合計321のコミットがあったという。パッケージマネージャELPA(Emacs Lisp Package Archive)で提供される「with-editor」および「magit-popup」パッケージが「async」パッケージに依存するようになり、「async-bytecomp-package-mode」モードを有効にするようになった。ELPA経由でインストールされていないパッケージに対しても、可能であれば同モードが有効になるという。
また、diffリフレッシュポップアップに、操作する直前のdiffの範囲を指定する「magit-diff-flip-revs」および「magit-diff-switch-range-type」の2つのコマンドが加わった。また、Ediffポップアップでは「magit-ediff-show-unstaged」と「magit-ediff-show-staged」、「magit-ediff-show-commit」、「magit-ediff-show-working-tree」の4つのコマンドが加わった。
ログ関連を強化したほか、ファイルに競合(コンフリクト)が生じた場合、競合の種類を表示するようになった。また、新しいセクションインサータ「magit-insert-user-header」も導入された。
そのほか、Git 2.1での変更によってユーザーが誤ってmasterブランチにプッシュしてしまうのを防ぐため、「magit-push-always-verify」オプションが加わった。ドキュメントを読んでこのオプションをnilに設定するよう推奨している。
MagitはGitHub上のプロジェクトページより入手できる。ライセンスはGPLv3。
Magit
http://magit.vc/