Qt、組込向けのWebブラウザ「Qt WebBrowser」をオープンソースで公開

 Qt Companyは7月18日、「Qt WebBrowser」(開発コード「Roadtrip」)をオープンソースで公開したことを発表した。同社がチーム内の実験に利用していた、Chromiumベースの組み込みデバイス向けWebブラウザをベースとしている。

 Qt WebBrowserはQtとQt WebEngineの機能を利用して開発されたWebブラウザ。ユーザーインターフェイスはQt Quickを利用して作成されている。ブラウザエンジンにはChromiumベースのものを利用しており、最新のHTML技術を備えつつ、使い勝手の良いWebブラウザとしている。

 テキスト検索、お気に入り、ページ履歴、複数のページをタブとして開く、プライベートモードなどの基本的な機能を備える。端末側の環境に依存するが、フルスクリーンでの動画/音声の再生も可能としている。Linuxが動く組込型のタッチ画面向けに最適化されているが、デスクトッププラットフォームでも利用できるという。

 Qt WebBrowserはこれまで「Qt for Device Creation」のデモの一部として出荷されていたが、今回単独の製品として公開する。実験用に利用されてきたが、外部の開発者でも利用できると判断したと説明している。

 Qt WebBrowserはGPLv3で公開するオープンソース版と商用版を用意する。利用には、Qt WebEngine、Qt Quick、Qt VirtualKeyboardなどが必要。

Qt WebBrowser
http://code.qt.io/cgit/qt-apps/qtwebbrowser.git/