Eclipse 4.6 Neonが公開、Dockerサポートを強化
The Eclipse Foundationは6月22日(カナダ時間)、オープンソースの統合開発環境「Eclipse 4.6」(「Neon」)をリリースした。Java、JavaScript、PHP向けの各開発ツールに加えて、Dockerへの対応も強化している。
Eclipseは毎年6月後半にリリーストレインとして最新版をリリースしており、今年で11年目となる。プロジェクト数は84にのぼり、779人の開発者が参加した。コードは6900万行に及ぶという。
プラットフォーム側では、「SWT(Standard Widget ToolKit)」でHiDPI(高解像度表示)をサポート、解像度を自動認識して拡大するという。Mac OS Xに続いてWindowsとLinuxでもフルスクリーンのサポートが加わり、行折り返し、自動保存などの機能も加わっている。また、「Import Projects」ウィザードの導入などそれ以外にも多数の機能が加わっている。
Java開発向けの「JDT(Java Development Tools)」では、Content Assistで一致する文字列のハイライト表示や部分文字列の補完といった機能が加わった。MavenとGradleのビルドもサポートする。
Dockerコンテナ実装のための「Docker Tooling」では、Dockerファイルの作成やローカルで動いているDockerイメージの一覧表示などをEclipse上で実行できるようになった。接続切断と再接続などの機能も加わり、バグも修正した。
JavaScript開発者向けのツール「JSDT(JavaScript Development Tools)」はバージョン2.0となり、JSONエディタ、タスクランナーGrunt/Gulpのサポート、Chromium V8デバッガーなどの機能が加わった。ES6(EcmaScript 2015)のサポートも強化した。PHP Development Tools Package(PDT)もアップデートされ、PHP 7のサポートが加わった。C/C++もコード補完、コード解析などさまざまな機能で強化が図られている。
エラーリポート「Eclipse Automated Error Reporting」クライアントについては、任意のサードパーティのEclipseプラグインまたはスタンダロンのRCPアプリケーションに統合できるようになった。
これらに加え、本リリースでは新たにストレージサービス「Eclipse User Storage Service(USS)」を導入した。プロジェクトがユーザーデータとユーザー設定を保存したり検索できるもので、開発者向けのユーザー体験を改善できるとしている。
最新のプロジェクトとして、EclipseベースのAndroid Developer Toolsの継続となる「Andmore」をはじめ、「Eclipse Plug-ins for Gradle」などが加わった。
Eclipse Foundation
https://www.eclipse.org/