IaaS型クラウドを構築するためのソフトウェア「OpenNebula 5.0」リリース

 Infrastructure as a Service(IaaS)型クラウドサービスの構築および管理を行えるオープンソースソフトウェア「OpenNebula」の開発チームは6月15日、「OpenNebula 5.0」(開発コード「Wizard」)を発表した。ほぼすべてのサブシステムに新機能が加わっている。

 OpenNebulaはクラウドコンピューティング環境の構築・管理のためのオープンソースソフトウェア。仮想データセンター(VDC)管理、VMware Vcloudの代替、ハイブリッドクラウド、仮想コンピューティングとデータ処理環境などさまざまな用途に利用されているという。

 OpenNebula 5.0は2013年5月に公開されたバージョン4(開発コード「Eagle」)に続く最新のメジャーバージョン。Marketplaces機能が新しくなり、外部データストアのように扱えるようになった。これによってイメージをより簡単にインポート/エクスポートしたり、共有できるようになったという。

 仮想ネットワークのルーティング機能を提供する「Virtual Routers」がネイティブでサポートされるようになった。ルーティングそのものはOpenNebulaが提供する仮想マシンアプライアンスで実装されており、Virtual RoutersのサポートによりVDC管理者はVDC内で仮想ネットワークを結合できるという。

 管理コンソールを実装した「Sunstone」では、大規模な実装向けとしてリソースをラベルを使ってグループ化する機能が加わった。任意のラベルを使ってさまざまなリソースをグループにし、管理者およびクラウドのビューでフィルタリングできるという。

 vCenterユーザー向けの新機能として、vCenterのストレージリソースをサポートした。DatastoreとVMDK(仮想マシンディスク)などvCenterストレージリソースをサポートし、仮想マシンディスクのホットプラグ、新たにローンチした仮想マシン向けのDatastoreの選択などの機能をOpenNebulaクラウドが利用できるという。リソースプールのサポートも加わった。

 このほか、ダイナミックなコンテンツの再生成、ホストオフラインモード、クラスターリソース共有、ダイナミックなセキュリティグループなどの機能が加わり、LVMドライバー、OneGateコンポーネントなどの機能が改善されている。

OpenNebula.org
http://opennebula.org/