プロビジョニングを強化したクラウド管理ツール「OpenNebula 4.6」が公開
オープンソースのクラウドコンピューティング管理プラットフォーム「OpenNebula」開発チームは4月29日、最新版となる「OpenNebula 4.6」(開発コード「Carina」)をリリースした。プロビジョニング機能の強化にフォーカスしており、リソースの割り当てなどが容易に行えるようになったという。
OpenNebulaはInfrastructure as a Service(IaaS)型のクラウドを構築するためのソフトウェアで、仮想化技術としてはXenやKVM、VMware ESX/ESXiなどに対応する。プライベートクラウドおよびハイブリッドクラウドの構築や、ホスティング事業者が独自のパブリッククラウドサービスを構築するなどの用途で利用できる。プロジェクトはスペインC12G Labsの支援を受けており、オープンソース版はApache License 2.0の下で公開されている。サポート付きの商用版も提供する。
21回目のリリースとなったバージョン4.6では、プロビジョニングモデルを強化した。OpenNebula Coreでは内部のデータモデルが再設計され、フェデレーション(IDの連携)が行われたデータセンターおよびハイブリッドクラウド実装間でリソースの割り当てや隔離を行うフレームワークを統合した。1つ以上のリソース供給を割り当てできるユーザーグループ、管理グループ、Web管理画面「Sunstone」ビュー、グループのタグ付けなどの機能を提供するという。
フェデレーションとゾーンを統合することで、ばらばらのゾーンにある仮想マシンのプロビジョニングが可能となった。新しいゾーンの統合や既存ゾーンをフェデレーション化できるツールセット、ゾーン管理などのツールもある。Coreではこのほか、インターフェイスを改善し、データストアやネットワークの管理が容易になった。性能も改善したという。
バックエンド側では、ストレージ、仮想化の各ドライバが強化された。ストレージではCephのサポートを改善したほか、libgfapiを利用したGlusterに対応、GlusterFS APIを使ってKVMマシンが仮想マシンイメージにアクセス可能となった。
OpenNebulaはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
OpenNebula.org
http://opennebula.org/