HPCサポートを強化した「OpenNebula 4.14」が登場

 OpenNebula Projectは9月28日、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェア「OpenNebula 4.14」(開発コード「Great A’Tuin」)を発表した。高性能コンピューティング(HPC)サポートを強化したほか、管理インターフェイス「Sunstone」は再構築によって性能が改善されているという。

 OpenNebulaはInfrastructure as a Service(IaaS)型クラウド環境を構築するためのソフトウェア。軽量、容易なインストールと保守、堅牢性などの特徴を持ち、仮想データセンター管理、ビックデータや高性能コンピューティング、ハイブリッドクラウド、VMware vCloudの代替などに利用できる。

 OpenNebula 4.14は3月に公開された「OpenNebula 4.12」に続く最新版。仮想マシンから物理ホスト上にあるGPUデバイスの利用が可能になり、高性能コンピューティング(HPC)向けインフラサポートを強化した。仮想マシン間でGPUデバイスを共有せず、GPUのリクエストに対し利用できるGPUがあればPCIパススルーを利用して仮想マシンがGPUリソースにアクセスできるよう設定できる。ソフトウェアからGPUに直接アクセスできるようになり、アプリケーションの性能が改善するとしている。

 仮想マシン関連では、仮想マシンディスクスナップショットの作成・管理機能が加わった。また、ステート管理の改善により、復旧やライフサイクルの柔軟性が強化された。OpenNebula以外の対応ハイパーバイザーを使って起動した動作中の仮想マシンをOpenNebulaにインポートする機能も実装されている。仮想マシンテンプレートに仮想マシンのクローンを保存して後に利用するなども可能になった。

 管理インターフェイスのSunstoneではリファクタリングが行われ性能を改善したほか、ビューセレクターや使い勝手も強化されているという。コマンドラインインターフェイスも改良され、アウトプット向けのデフォルトのカラム、ロギングとフィードバックなどが強化された。

OpenNebula
http://opennebula.org/