JVM上で動作するバイナリを出力できるプログラミング言語「Kotlin 1.0」リリース
チェコJetbrainsは2月15日、同社が開発を進めていたプログラミング言語「Kotlin 1.0」をリリースした。「実用的なプログラミング言語」をうたうもので、Java仮想マシンやAndroid上で実行できる。静的型付けを採用し相互運用性に大きくフォーカスしているという。
Kotlinで実装されたコードはJava仮想マシンが動く環境すべてで動作し、サーバーサイドアプリケーションやモバイルアプリケーション、デスクトップアプリケーションと、さまざまなアプリケーション開発に利用できる。拡張性のある標準ライブラリを持ち、容量を抑えながらよくあるタスクを簡単に実行できるという。また、Javaで実装されたコードとの併用も可能。JavaライブラリをKotlinから使用することもできる。EclipseやJetBrainsのIntelliJ IDEAなどで開発でき、Maven、Gradle、Antなどのツールが利用できる。
Jetbrainsは2011年7月にKotlin開発を発表、2012年2月にオープンソース化している。ライセンスはApache Lincese 2.0。JetBrainsによると、すでに100人以上の貢献者が開発に協力にしているとのこと。今回ついにバージョン1.0に達したが、今後後方互換性を維持するにあたって設計上の決定が正しいことを確実にしてきたため時間を要したと説明している。今後コンパイラは後方互換性を保ちながらリリースされるとのことで、既存のコードは今後も動作が保証される。JetBrainsでは2年前から実際のプロジェクトでKotlinを利用しており、運用環境で利用する企業も多数存在するという。
今後のロードマップについても明かされており、バージョン1.0についてはコードおよび標準ライブラリの両方で今後も長期にわたって後方互換性が維持されることになるという。また、今後はパフォーマンスの向上やJavaScriptコードへのコンパイルを含むJavaScriptサポートの向上Java 8バイトコードの生成などを実現していくという。
Kotlin
https://kotlinlang.org/