Webインターフェイス向けコンポーネントライブラリ「Vue.js 1.0」リリース

 インタラクティブなWebインターフェイス構築に向けたJavaScriptライブラリ「Vue.js」の開発チームは10月26日、「Vue.js 1.0」(開発コード「Evangelion」)をリリースした。

 Vue.jsはモダンなWebインターフェイスを構築するためのリアクティブコンポーネント。再利用可能なコンポーネント、軽量などの特徴を持ち、非同期パッチでDOMを更新するため高速かつシンプルに作成できるという。拡張可能なデータバインディング、Javaオブジェクトモデル、コンポーネントを利用したUI構築などに適しているとしている。JavaScriptフレームワーク「Meteor」の開発者Evan You氏が中心となって開発しており、ライセンスはMIT Licenseを採用する。

 2014年2月に初のパブリックリリースを行い、その後1年8か月でバージョン1.0のリリースに至った。プロジェクトによると、300人以上のコミットがあり、運用環境での利用も複数出てきているという。

 本バージョンではテンプレートシンタックスの改善が行われた。「v-on」および「v-bind」向けの省略記法などが導入され、一貫性に関連した問題の解決を図ったという。APIのクリーンアップも行われており、多数のAPIが非推奨となった。これは大規模なプロジェクトでもVue.jsを利用できるようにするという取り組みの一環だという。

 初期レンダリングを高速化させるため、「v-repeart」ディレクティブを「v-for」に置き換えるなどの変更が加わった。これにより、大規模なリストとテーブルでの初期レンダリングは100%高速化できるという。

 これらに加え、各種ツールも強化されている。Vue.jsコンポーネントのWebpack向けローダーである「vue-loader」や「vueify」で「*.vue」コンポーネント編集時にページを再読み込みすることなくアクティブなインスタンスを交換できるホットコンポーネントローディングなどが加わった。JavaScriptコードはデフォルトでECMAScrpit 6(ES2015)準拠のものがサポートされる。

 Vue.jsはプロジェクトのWebサイトより入手できる。また、NPMやBowerといったパッケージマネージャ経由でもインストールできる。

Vue.js
http://vuejs.org/