ストレージ、AWSサポートを強化した「OpenNebula 4.4」がリリース

 OpenNebula.org Projectは12月3日、オープンソースのクラウド環境構築・管理ツール「OpenNebula 4.4」(開発コード「Retina」)をリリースした。管理インターフェイスの改良やデータベースサポートの強化などが行われている。

 OpenNebulaはオープンソースのクラウド構築・管理、データセンター仮想化のためのプラットフォーム。プライベートクラウドの構築だけでなくハイブリッドクラウドも対象とし、仮想化技術はXen、KVM、VMware ESX/ESXiなどに対応する。プロジェクトはスペインC12G Labsの支援を受けており、無料のオープンソース版とサポート付きの有償版がある。オープンソース版のライセンスはApache License 2.0。

 バージョン4.4は5月公開の4系の最新版となり、累計で19回目のリリースとなる。ストレージ、モニタリング、パブリッククラウドインターフェイスなどが強化された。

 管理向け機能として、複数のデータストアに対応、仮想マシンを動かすにあたってストレージリソースの利用を効率化できるという。ストレージ負荷分散のためのスケジュールポリシーも多数揃えており、利用を最適化できるとしている。拡張性を強化するパラメーターも加わった。

 管理インターフェイス「Sunstone」ではユーザーグループ管理機能を強化し、プライマリとセカンダリを定義できるようになった。システムリソースの利用を追跡するクオータサブシステムでは、揮発性ディスクをサポートした。SunstoneではApache統合、Memcache統合なども強化されている。

 Amazon Web Services(AWS)向けのクラウドインターフェイスも刷新され、新機能も追加した。これにより、OpenNebulaテンプレートからエンドユーザーにインスタンスタイプを提供できるようになるという。ハイブリッドクラウド向け機能も強化し、Amazon APIツールに代わってRuby SDKを導入した。新ツールでは、Identity and Access Management(IAM)などAWSの新メカニズムに対応できるという。

OpenNebula
http://opennebula.org/