Hurd 0.6をベースとした「Debian GNU/Hurd 2015」リリース

 Debian GNU/Hurdチームは4月30日、カーネルにGNU Hurd 0.6を採用したディストリビューション「Debian GNU/Hurd 2015」をリリースした。i386のみに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 Debian GNU/Hurdは、カーネルにGNU Hurdを利用するOS。先に公開されたDebian 8(「Jessie」)リリース時点の開発版である「Sid」のスナップショットであるため、ほぼJessieと同じソースを共有しているという。Debian GNU/Linuxに対する移植率は約80%。公式のDebianリリースではないが、Debian GNU/Hurdとしてはオフィシャルなリリースとなっている。

 本バージョンではinitシステムがsysvnitに移行され、Debian風の体験を提供するとしている。中核となるGNU Hurdは今月初めにリリースされたバージョン0.6、GNU Machはバージョン1.5にアップデートした。

 安定性が強化されており、ネットワーキングドライバはNetDDEフレームワークとLinux 2.6.32コードベースを利用するユーザー空間ドライバに移行した。このほか、Iceweasel 31 ESR、xfce 4.10、X.org 7.7、Emacs 24.4など、ユーザーランドアプリケーションも最新版にアップデートされている。

 Debian Portsからダウンロードできるほか、事前インストール済みのディスクイメージも用意されている。

Debian GNU/Hurd
http://www.debian.org/ports/hurd/