ASF、スキーマフリーのHadoop向けSQLクエリエンジン「Apache Drill」をトップレベルプロジェクトに
オープンソースプロジェクトを運営する非営利団体Apache Software Foundation(ASF)は12月2日(米国時間)、NoSQLデータベース向けのクエリエンジン「Apache Drill」をトップレベルプロジェクト(TLP)とすることを発表した。
Apache DrillはHadoopやNoSQL向けのSQLクエリエンジン。これを利用することで、スキーマの定義なしにJSONやParquet、HBaseテーブルなどに対しクエリを実行でき、ユーザーは生成されたデータをすぐに利用できる。米Googleのインタラクティブなアドホック型クエリシステム「Dremel」をベースとし、2012年8月にASFのインキュベータープロジェクトとなっていた。
HDFS、NoSQLなどのスキーマフリーのデータストア向けデータモデルを持ち、スタンドアロンのクエリエンジンとしてさまざまなデータソースをサポートする。既存のSQL環境やApache Hiveとの互換性もあり、MySQL、MongoDB、HBase、HDFS、オンラインサービスなどさまざまなデータストアやサービスが混在する環境で利用できる。NoSQLデータの分析、リアルタイム分析、アドホックでのBI(ビジネス・インテリジェンス)とレポートクエリなどの用途に適しているという。
今回、プロジェクトのガバナンス状態、コミュニティによる活動などが認められてトップレベルプロジェクト(TLP)への昇格となった。MapR、Hortonworks、Cisco Systemsなどが開発に参加しているという。
開発チームによると、現在開発中の次期版0.7は数週間以内にリリースの予定という。2015年前半には初の正式版となるバージョン1.0を公開する計画とのことだ。
Apache Drill
http://drill.apache.org/