UIを大きく改善、カスタマイズモードが加わった「Firefox 29」が公開

 Mozillaは4月29日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox 29」をリリースした。ユーザーインターフェイスが刷新され、またカスタマイズ機能も強化されている。WindowsおよびMac OS X、Linux向けのバイナリが提供されているほか、Android版も同時にリリースされている。

 Firefoxでは6週間間隔での新バージョンリリースを計画しており、これに従っての新バージョンリリースとなる。本バージョンでの大きな変更点としては、外観の刷新がある。タブのデザインが新しくなり、アクティブではないタブは背景のように表示されるようになった。これにより閲覧したいタブをすぐに発見できるなど、作業効率が改善するとしている。メニューも一新され、従来のテキストベースのものから、大きなアイコンが並ぶ形に変更されている。メニューの位置も変更され、ウィンドウの左上からツールバーの右に移動されている。ドラッグアンドドロップでよく利用する機能やアドオンをツールバーやメニューに配置できる「カスタマイズモード」も導入された。

 同期機能の「Firefox Sync」では、2月に発表したアカウントサービス「Firefox Account」の統合が進められている。アカウントを作成したユーザーはAwesome Bar(URLの入力や検索が行えるテキストボックス)の履歴、保存したパスワード、お気に入り、開いたタブなどの情報を同期し、さまざまな端末からアクセスできるという。データはエンドツーエンドで暗号化され、セキュリティも高いとのこと。Firefox AccountはMozillaが開発中のモバイルOS「Firefox OS」でも利用されることになっている。これらに加えてお気に入りも強化し、「シンプルブックマーク」として1クリックでブックマークを作成したり管理できるようになった。

 開発者向けの新機能としては、SharedWorkerやGamepad APIがデフォルトで有効となった点がある。また、JavaScript周りではECMAScriptの国際化APIが利用できるようになったほか、Promisesもデフォルトで有効となっている。INPUTタグでは「type=number」や「type=color」といった指定ができるようになっている。

 Android版でもFirefox Account/Firefox Syncなどの機能が加わった。また、Bing検索でのサジェストが加わったほか、H.264関連の不具合も修正した。

Mozilla
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