グラフデータベース「Neo4j 2.0」リリース、クエリ言語「Cypher」やUIなどが強化される

 12月11日、グラフデータベース「Neo4j」の最新版「Neo4j 2.0」がリリースされた。本バージョンでは「プロジェクト発足時に目指していたグラフデータベースが完成した」と報告されている。

 Neo4jはJavaで実装されたグラフデータベース。ノードとノード間の関係(リレーション)という形で表現されたデータを格納できる。ACID準拠、直感的な操作、性能などが特徴で、ライセンスはGPLv3。プロジェクトはスウェーデンNeo Technologyの支援を受けている。Neo Technologyは有償版(Enterprise版)の提供も行っている。

 Neo4j 2.0は、2010年に公開されたバージョン1以来、3年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる。本バージョンではグラフクエリ言語のCypherが強化され、ノードにラベルを付けることができるオプション機能ノードラベルが加わった。メタ情報によるグループ化が可能で、クエリを改善でき、データに一貫性を持たせることができる。「MATCH」構文を拡張した「OPTIONAL MATCH」や、「MERGE」といった構文も新たに加わった。

 また、開発者向けの新ツールとして「Neo4j Browser」が導入された。ユーザーインターフェイスを書き直したもので、クリーンなデザインとドロップ&ドロップ対応の操作性などを特徴とし、Cypherクエリエディタのほか初心者向けのミニアプリやガイドも含む。

 無償のCommunity EditionおよびソースコードはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

Neo4j
http://www.neo4j.org/