FSF、非フリーのJavaScriptを遮断するブラウザアドオン「LibreJS 5.4」をリリース
フリーソフトウェアを推進するFree Software Foundation(FSF)は10月23日、非フリーなJavaScriptを遮断するFirefox向け拡張機能「GNU LibreJS 5.4」をリリースした。ユーザーが知らない間にWebブラウザが非フリーなJavaScriptコードを実行することを防ぐという。
FSFの創始者、Richard Stallman氏は非フリーなJavaScriptコードの存在を「The JavaScript Trap」(JavaScriptの落とし穴)として問題提起しており、フリーのJavaScriptコードを奨励するキャンペーンを続けている。GNU LibreJSはその一環となる、
この拡張をインストールすると、WebブラウザはプロプライエタリなJavaScriptコードを認識・ブロックするようになる。対応するWebブラウザは「Mozilla Firefox」および「GNU IceCat」。
5.4では、Magnet Linkのサポートが加わった。Magnet LinkはP2Pなどで利用されているオープンなツール。これにより、「JavaScript License Web Labels」形式で記述されたJavaScriptコードのライセンスをMagnet Link経由で取得できるようになった。
また、JavaScriptコードがフリーかどうかの評価にコードのSHA-1ハッシュを利用できるよう変更されている。この変更により、URLではなくコードの内容でもフリーかどうかの判定が可能になる。そのほか、インラインスクリプトと外部スクリプトの両方で、スクリプトを個別に分析するようにも変更された。これにより、プロプライエタリなインラインスクリプトを遮断し、フリーのインラインスクリプトをフリーのJavaScriptとして有効化できるという。
このほか、JavaScriptが遮断されたか許可されたかの情報をアドオンパネルで表示するなど、使い勝手も向上している。
LibreJSはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはGPL。
GNU LibreJS
http://www.gnu.org/software/librejs/
Free Software Foundation(FSF)
http://www.fsf.org/