FSF、JavaScriptに向けたライセンス情報ラベルを提唱
フリーソフトウェアを支援する非営利団体Free Software Foundation(FSF)が2月9日、JavaScriptコードのライセンス情報を示すラベル「JavaScript License Web Labels」を発表した。これを利用することで、ユーザーは非フリーなJavaScriptの利用を拒否できると提案している。
FSFのRichard Stallman氏は2008年、「The JavaScript Trap」(JavaScriptの落とし穴)として、ユーザーが知らない間にWebブラウザが勝手に非フリーのJavaScriptコードを実行している可能性について警告していた。今回発表されたJavaScript License Web Labelsはそのような問題を解決できるもので、Webサイトで利用されているJavaScriptのファイル名、ライセンス、ソースコードへのリンクの3種類の情報を公開する。
具体的にはWebサイト内で利用されているJavaScriptコードおよびそのライセンスを記述したページを用意し、JavaScriptを利用しているページからは「<a href=”ライセンスページのURL” rel=”jslicense”>」という形式でリンクを置く、というもの。また、ライセンスページでは「id=”jslicence-labels1″」というID宣言を含むTABLE要素を設置し、そこでJavaScriptコードへのリンクやライセンス情報などを記述する。
このような構造により、自動化ツールを利用して非フリーのJavaScriptを認識・回避できるという。同ラベルを利用するツールとして、Firefoxプラグインの「LibreJS」を紹介している。
FSFではWebマスターが同ラベルを利用するもう1つのメリットとして、GNU GPLやAGPLへの遵守もあげている。
Free Software Foundation(FSF)
http://www.fsf.org/
JavaScript License Web Lebels
http://www.gnu.org/licenses/javascript-labels.html