「VLC Media Player 2.1」リリース、4K動画を実験的にサポート

 VideoLAN開発チームは9月26日、オープンソースのメディアプレイヤー最新版「VLC Media Player 2.1.0」(開発コード「RinceWind」)をリリースした。オーディオコアが新しくなり、4K動画にも実験的に対応した。

 VLC Media PlayerはQtベースのUIを持つクロスプラットフォームのメディアプレイヤーソフトウェア。多数のコーデックやファイル形式、ストリーミングプロトコルに対応し、音楽や動画などの再生およびフォーマット変換などが可能。ライセンスはGPLv2。

 VLC Media Player 2.1.0は、2012年2月に公開されたバージョン2.0以来のメジャーアップデート版。約140人のボランティア開発者から7000を上回るコミットがあったという。

 大きな変更点としては、オーディオコアの書き直しがある。これにより、処理効率やボリューム/デバイス管理が改善されているという。また、オーディオモジュールも新しくなっている。iOS版では動画の出力にOpenGL ES2を利用するようになり、AndroidおよびiOSでGLSLのカラー変換シェーダーをサポートした。さらに、4K動画の再生サポートも実験的に加わっている。

 WindowsおよびLinux、Mac OS X、Android版でのハードウェアデコード/エンコードサポートも強化されており、G2M4やMSS1、MSS2、TSCC2、CDXL、Ut、VBLEといった動画コーデック、Ulead DV audioやIndeo Audio Coder、RealAudio Losslessのといったオーディオコーデックにおいてハードウェアアクセラレーションサポートが加わっている。Fragmented MP4、Wave/RF64のサポートなど、対応フォーマットについても細かな強化が加わっている。

 なお、本バージョンではlibVLCをはじめほとんどのモジュールがLGPL 2.1となり、libVLCメディアフレームワークをすべてのアプリケーションで利用できるようになっている。libVLC APIも強化され、より容易に制御が可能になったという。

 VLCはVideoLANのWebサイトよりダウンロードできる。デスクトップ版はWindowsやMac OS X、Liunux、FreeBSD、Solarisなどに対応、またAndroid版についてはAndroid 2.1~4.3(ARM v6/v7、x86、MIPS)、iOS版はiOS 5〜7(iPadおよびiPhone 3GS以降)をサポートする。ただし、Windows 8/8.1、Windows Phone 8.1は部分的サポートとなっている。

VideoLAN project
http://www.videolan.org/vlc/