Python向けIDEの「PyCharm」、オープンソース版が公開される

 チェコJetBrainsは9月24日、Python向けの統合開発環境(IDE)の最新版「PyCharm 3.0」を発表した。本バージョンから有料版「Professional」エディションに加え、無料のオープンソース版である「Community」エディションが提供されるようになっている。

 PyCharmはコードエディタなどを備えるIDE。バージョン3.0ではO/Rマッパー「SQLAlchemy」のサポートやWebフレームワーク「Pyramid」および「Web2Py」など、広く使われているPython向けライブラリのサポートが加わった。リファクタリングやコード解析機能も一新され、非Pythonコードをネイティブに編集できる「言語インジェクション」機能も加わっている。PyQtとPyGTKのサポートも強化した。

 PyCharmはこれまで有料のツールとして提供されていたが、JetBrainsは3.0より無料のコミュニティ版を提供する。ライセンスはApache License 2.0で、エディタ、コード補完、リアルタイムのコード解析、グラフィカルなデバッガ、リファクタリング、バージョン管理連携、テストランナーといった基本的なPythonコーディングのための機能を備えている。ただし、DjangoやSQLAlchemy、Pyramid、web2pyなどのフレームワークやツールのサポートについてはProfessional版のみの機能となる。また、Web開発やリモート開発といった高度な機能についてもCommunityエディションではサポートされていない。

 PyCharm 3.0のコミュニティ版はWindowsおよびMac OS X、Linuxをサポート、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

PyCharm
http://www.jetbrains.com/pycharm/

チェコJetBrains
http://www.jetbrains.com