Java EE 7をサポートした「Eclipse 4.3」(Kepler)、リリース
The Eclipse Foundationは6月26日(カナダ時間)、オープンソースの統合開発環境(IDE)Eclipseの最新版「Eclipse 4.3」(開発コード「Kepler」)をリリースした。Java EE 7サポートなど、さまざまな強化が加わっている。
EclipseはJavaで実装されたIDEで、JavaをはじめC/C++やPHP、HTML、JavaScriptなどさまざまな言語での開発をサポートする。元々は米IBMで開発されていたが、現在は非営利団体The Eclipse Foundationの下でオープンソースプロジェクトとして開発されており、毎年6月の新版リリースが計画されている。前バージョン(Eclipse 4.2)は2012年6月に公開された「Juno」。最新版は71のオープンソースチームが加わり、54の企業や組織から420人以上の開発者が開発に参加したと報告している。
Eclipse 4.3は、6月前半に米Oracleが公開した「Java Platform, Enterprise Edition 7(Java EE 7)」をサポートする。Web開発環境の「Web Tools Platform」はJava EE 7に対応するバージョン3.5となった。コード生成ウィザードなども強化し、Java EE 7に準拠したアプリケーションの作成、デバッグ、実装を容易に行えるという。
2011年にスタートしたWebベースのIDEプロジェクト「Orion 3.0」も加わった。Orion 3.0ではエディタ内でのファイルナビゲーション、自動保存、viとemacs向けのキーバインディングなどユーザビリティと拡張性が強化された。また、WARファイルをJavaアプリケーションサーバーに容易にインストールできるようになり、クラウドサービスへの実装が簡素化されるという。
そのほかWeb Tools Platform(WTP)でのMaven統合により、war、ejb、ear、rarなどJava EE関連プロジェクトでのMaven統合がサポートされた。タスク管理「Eclipse Mylyn」はバージョン3.9となり、コードレビューが容易になっている。
レポートツール「Eclipse BIRT 4.3」は、MongoDBとApache Cassandraの両データベースに対応、ビックデータをサポートした。ビジネスプロセス管理(BPM)エンジン「Eclipse Stardust 1.0」を導入、ワークフローモデルの作成とデバッグが可能なモデリング環境、BPMアプリケーションを実行できるプロセスエンジンを備える。BIRTとの連携も可能という。
Eclipse 4.3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはEclipse Public License。
The Eclipse Foundation
http://www.eclipse.org/