オープンソースのWebサーバー「Nginx」の商用版「NGINX Plus」がリリースされる

 オープンソースのhttpサーバー「Nginx」を開発する米Nginxは8月22日(米国時間)、サポート付きの商用版「NGINX Plus」を発表した。コア部分はオープンソース版と同じだが、商用サポートの提供に加え、モニタリングや可用性の向上、ストリーミング配信、より高度なロードバランシングといった機能などが提供されるという。

 Nginxは、ロシアの開発者Igor Sysoev氏が2002年に開始したオープンソースのWebサーバー。HTTP/HTTPSサーバーおよびリバースプロキシサーバーを搭載するほか、IMAP/POP3プロキシ、SPDYやWebSocket対応、キャッシュ、負荷分散などの機能も持ち、軽量で高性能なWebアーキテクチャを実現する。LinuxおよびWindowsに対応、ライセンスは二条項BSDライセンス。Netcraftの8月の調査によるとNginxのシェアは14.55%に達しており、Microsoft(IIS)を上回っている。Amazon Web Services(AWS)では44%のシェアを占めるという。

 Nginxの開発者らは2011年に米国に同名の会社を立ち上げ、開発を継続するとともに商用版の開発を進めており、今回発表したNGINX Plusはその成果となる。商用版で提供される機能としては、稼働中に設定を変更できるオンザフライでの再設定、Webアプリケーションの状態を診断し、異常を管理者にアラートするヘルスチェック機能などがある。このほか、商用レベルのアクティビティモニタリング、高度な負荷分散、高可用性設定、Adobe HDSなどをサポートする高度なメディアストリーミングなども提供する。

米Nginx
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