Webサーバーのnginx、9年がかりでバージョン1.0を公開
4月12日、「nginx 1.0」が公開された。高速性や軽量さを特徴とするWebサーバーで、2010年12月以来の安定版リリースとなる。
nginxはロシアの開発者Igor Sysoev氏が、当時勤務していたロシアの検索・ポータルサイトRambler用に作成したHTTPサーバー。リバースプロキシやIMAP/POP3プロキシの機能も持つ。2004年10月にバージョン0.1を公開しており、Netcraftの2010年4月Webサーバー調査でのシェアは6%強(第4位)となっている。
HTTPサーバー機能としては、静的ファイルとインデックスファイルの処理、自動インデックス作成、SSL/TLSのサポート、FastCGIサポートなどの基本的機能に加え、名前ベースとIPベースの仮想サーバー、キープアライブとパイプライン接続のサポート、柔軟な設定とオンラインでの再設定とアップグレード、3xx-5xxエラーコードのリダイレクション、FLVストリーミング、スピード制限、組み込みPerlなどの機能を持つ。
メールプロキシでは、SMTP、POP3、IMAPのプロキシ、SSL、STARTTLS/STLSのサポートなどが特徴、ユーザー認証として、POP3はUSER/PASS、APOP、AUTH LOGIN/PLAIN/CRAM-MD5、IMAPはLOGIN、AUTH LOGIN/PLAIN/CRAM-MD5、SMTPはAUTH LOGIN/PLAIN/CRAM-MD5などの認証方法をサポートする。
nginx 1.0は安定版リリースということで、バグフィックスが主な変更点となっている。1つ前の安定版である0.8.54からの改善点としては、「keepalive_disable」ディレクティブのサポートや「map」ディレクティブの改善、「If-Unmodified-Since」リクエストヘッダのサポートなどが挙げられる。
nginx 1.0はFreeBSDやLinux、Solaris、Mac OS X、Windowsで利用可能。kqueue(FreeBSD 4.1以上)、epoll(Linux 2.6以上)といった高速なイベント処理APIにも対応している。
nginx.org
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