マルチメディアライブラリ「SDL 2.0」リリース、OpenGL ESやモバイル対応が加わる
8月12日、グラフィックの描画や音声の再生といった機能を提供するマルチプラットフォーム対応のマルチメディアライブラリSDL(Simple DirectMedia Layer)の最新版「SDL 2.0」が公開された。OpenGL ESのサポート、AndroidとiOSのサポートなどの機能が導入されている。Unicode入力とIMEサポートも加わっている。
SDLはCで実装されたマルチメディアプログラミングのためのライブラリ。移植性が高く、WindowsやLinux、Mac OS X、各種UNIX、組み込み機器などさまざまなプラットフォームで利用できるのが特徴。RubyやPython、Javaなどさまざまな言語から利用するための言語バインディングも開発されている。ライセンスはLGPL。
前バージョンの1.2から数年ぶりのメジャーアップデートとなる。新機能としては、3Dグラフィックにおけるハードウェアアクセラレーションのサポートがある。OpenGL 3.0+とOpen GL ESのサポートが追加されたほか、Direct3D、OpenGL、OpenGL ESなどを利用できる2DレンダリングAPIも加わっている。マルチウインドウや複数画面、複数オーディオデバイスのサポートも行われている。また、AndroidおよびiOSプラットフォームにも正式に対応し、マルチタッチやジェスチャーなどのタッチ操作もサポートするなど、モバイル端末向けの機能も強化された。
WindowsおよびMac OS X、LinuxでのForce FeedbackサポートやWindowsでのXInputおよびXAudio2サポート、Game Controller APIの簡素化なども行われた。Unicode入力やIMEのサポートも強化されている。クリップボードのサポート、ドラッグ&ドロップの初期サポートなども追加された。バグも多数修正されている。
SDL 2.0はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。1.2からのマイグレーションガイドも公開されている。