「Java EE 7」が正式発表、米Oracleから初の登場

　米Oracleは6月12日（米国時間）、「Java Platform, Enterprise Edition 7（Java EE 7）」および「Java EE 7 Software Development Kit（SDK）」の提供を発表した。Oracleの下では初のリリースとなる。

　Java EEは1998年に発表された企業向けのエンタープライズJavaプラットフォーム。Java Servlet、JavaServer Pages（JSP）、Enterprise JavaBeans（EJB）、Java Transaction API（JTA）、Java Message Service （JMS）、Java Persistence API（JPA）などから構成されている。

　Java EE 7は、2009年12月に登場した「Java EE 6」以来の最新版となる。4月にJava Community Process（JCP）の承認投票を通過しており、ドキュメントやツールを備えての提供となる。6月11日にはJava EE 7のリファレンス実装となるアプリケーションサーバー「GlassFish Server 4.0」のオープンソース版が公開されている。

　新たに加わった仕様としては、WebSocket向けJava APIのJSR 356、JSON向けのJSR 353などがある。中でもJSR 356では、サーバーサイドとクライアントサイドの両方のアプリケーションでWebSocketを利用することが可能となる。これらの仕様とJavaServer Faces（JSF）で組み込まれたHTML5サポートを利用することで、HTML5アプリケーションの構築が容易になるという。

　同じく新仕様となるバッチ処理の分割機能などを備えたBatch Applications for the Java Platform（JSR 352）では、OLTPの性能を改善するという。また、JMSは2.0にアップデートされ、CDI（Contexts and Dependency Injection）とアノテーションのサポートにより利便性を改善した。

　Oracleは同時に、Java EE 7に対応した「NetBeans 7.3.1」もリリースした。Eclipseの次期版「Eclipse 4.3（Kepler）」の初期ビルドも対応する。

米Oracle
http://www.oracle.com/

ダウンロード
http://jcp.org/aboutJava/communityprocess/final/jsr342/index.html