次期版「KDE 4.11」は2年サポートのLTSに

 KDE開発チームは次期版「Plasma Workspaces 4.11」の開発計画について明らかにした。Plasma Workspaces 4.11はLTS(長期サポート版)となり、その次のリリースはQt 5とKDE Frameworks 5をベースとした「Plasma Workspaces 2」になるという。現在の「年2回」というリリースサイクルについても見直しが行われる見込み。

 KDE Projectで、グラフィカル環境/ウィジェットエンジンのPlasma Workspaces開発を担当するAaron Seigo氏が発表したもの。Plasma Workspaces 4.11は4系最後のフィーチャーリリース(新機能を含むリリース)となり、その後の開発はQt 5およびKDE Frameworks 5(コアライブラリの次期版)をベースとした「Plasma Workspaces 2」に移行する。また、Plasma Workspaces 4.11はLTSとなり、リリース後2年間は機能追加を行わず、バグ修正や翻訳改善などのメンテナンスを行う。リリースサイクルの長いディストリビューションに適しているという。なお、アプリケーションに関してはこのルールは適用されない。

 Seigo氏はまた、「Sofware Compilationの(ある程度の)疎結合化」が進みつつあるとも報告している。KDE Framework 5とPlasma Workspaces 2は開発が平行して進められているため、それぞれに適したリリース・開発スケジュールを決めることができるようになったという。Plasma Workspaces 2はKDE Frameworkとは関係なしにその準備が整った段階でリリースできるとしており、これにより「これまでのリリースサイクルである6か月では長過ぎる」というアプリケーション側の懸念も緩和できる。また将来的に、networkmanagerやbluedevilなど、Software Compilation開発サイクル外で開発されているモジュールも含むことができるという。

 KDEは5月初め、4.10系の最新版となる「KDE 4.10.3」をリリースしている。4.11は現在、フィーチャーフリーズが始まった段階という。

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